白秋の弟、北原鐡男が創立したARS出版社の日本児童文庫全集

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詩人、歌人、童謡作家として知られる北原白秋。彼の弟、北原鐡男が創立した出版社ARSの日本児童文庫全集を息子から譲りうけました。何年も前からネチネチネチネチと「ちょうだい〜、ちょうだい〜」っと息子に言ってたので、まぁ、ほぼ強引に譲ってもらったって感じなんですけど、このARS社の本を教えてくれたのも息子なんです。北原白秋が好きなわたしにと誕生日に白秋の歌集をプレゼントしてくれました。白秋の上質な言葉、装丁の美しさといい・・もう一気に大好きな出版社になったわけなんです。
本を入れる用に本棚のスペースをあけてもらった
で、このたび日本児童文庫全集を譲り受けるにあたって、家の本棚の“主人の書籍コーナー”の本を撤去してもらい
スペースを確保!ごめんなさい。もうワガママ言いたい放題なわたしなのであります。
日本児童文庫33巻
じゃーん!見てください、見てください、これがARS社の
「日本児童文庫全集」です!息子から33冊もらいました。
もう身震いするほどすばらしい!このシリーズは1927年」(昭和2年)から刊行されたもの。実は北原白秋の白秋の弟達って各々出版社を創立してかなりのスーパーブラザーズだったんですよ。鐡男は写真・文化系のARS社、義雄は美術系のアトリエ社、従弟の正雄も写真系の玄光社を創業していました。ね、すごいでしょ。わたしは義雄の雑誌も大好きで(オークションでもかなり高価なので2冊しかもってませんが・・・)ちびりちびりと集めていきたいなと思っています。
ARS社のの本児童文庫全集の装丁
「日本児童文庫」が刊行されたのは昭和2年。箱入りの児童書ってほんとうに贅沢ですよね。白秋も鐡男も子供にこそ本物のすばらしさを伝えたいと常に思っていたそうです。
様々なジャンルにお話が分かれている
日本神話や立志物語、俳句、海の科学・・と内容も様々。
そしてかなりハイレベルですよね。
想定が美しい
箱から本を取り出してみると1冊1冊装丁のデザインが違います。これがまた子供に媚びていない。愛くるしいクマだのウサギだのじゃない。昭和2年でこのセンス・・・。
児童書の中の挿絵
挿絵も大人でしょう。カッコイイ!今でもEテレとかで
使えそうじゃない?
まるでアルネのような挿絵
これは太郎くんの絵の道具を紹介したもの。
このタッチ、ちょっと雑誌「Arne」っぽくないですか?
いやいやお洒落だな〜
太郎くんが描いた絵
そしてこれが太郎くんが描いた絵。
どうも読者が絵を投稿すると見開きの頁で紹介してくれるみたいなんです。他の本にも「◯◯さんの絵」がありました。この絵を描いた太郎少年のその後がとっても気になります。「あの人は今」みたいなTV番組で探してもらいたいわ〜
誰かに送ったのか?名前が
古い本の楽しみのひとつにこうした覚書のような文字。
“追跡本”ともいいますよね。松尾町に住む青木さんと
金子さん用にこの本が使われたのでしょうか?
当時は高価だったから?この本の持ち主は学校の先生で
青木さんと金子さんは生徒??・・なんて、この文字だけでいろいろ想像が膨らみます。でも、おそらくこの本の持ち主はたくさんの人に読んでもらいたかったんだろうな。そう思うと大切にしようという気持ちがさらに強くなります。
巻末の奥付
巻末の「奥付」いわゆる本の身分証明書のようなもの。
著作者である平泉氏の押印が半分切れているところが
のんびりしていていい。


ARS社の「日本児童文庫全集」ほんとうにすばらしい本でしょう。今より情報も物資も不足していたであろう時代にこんなに美しい児童書があったなんて・・・。“子供達にこそ上質なものを”という北原兄弟の強い意思が感じとれます。息子から譲り受けた33冊は(ゆすり続けて強引にもらった感は否めませんが)わたしの宝物!このすばらしい本をこれからゆっくりゆっくり読んでいきたいと思います。

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